「陸の珊瑚」
誰しもがかってに幼少時代をもち、
世界の真ん中で生きてきたのではないだろうか。
それが少しずつ分別を覚え大きな流れの一旦になっていく。
幼少時代私は母の実家で過ごした記憶がある。
祖父母は私を愛で普段ではない非日常の生活が其処にはあった。
やがて月日がすぎると自身の立ち位置が代わり
かつての私のポジションにすげ替わる存在がいた。
この事に気がつき今作の制作に至った。
制作を始め時間を重ねるごとに人が持つ立ち位置がシフトしていく事に気がついた。
子供は青年になり、叔母、叔父は誰かの祖父母になる、
やがて天寿を全うすれば其処に新しい人間が座る。
自身のケースでは祖父母が牧場を経営しており
その場所を中心にこの時間の流れが一つの舞台の様に進んで行った。
この事から家系とは時間の概念を強くもつ一つのコロニーであるという結論を得た。
時間と共に変化しいずれ形を変える生活共同体、
自身も含め多くの人はこの約束されない普遍と時間と舞台の中にいる。
受賞者プロフィール
眞岡 綺音(まおか・あやね)23歳・女性
2000年 大阪府生まれ
大阪府立成城高等学校 写真藝術部 卒業
日本写真映像専門学校 写真表現コース 卒業
写真塾 リッケンバッカー 所属
現在 都内貸スタジオ 勤務
2018年 関西御苗場 レビュアー賞 姫野希美推薦
2018年 レビュアー賞 杉山武毅 推薦
2018年 読売写真大賞 中高生部門 大賞
2019年 御苗場2018 年間最優秀賞
2019年 六甲山国際写真祭 招待作家
2020年 Leica Oskar Barnack Award Newcomer
2020年 2020 東京都写真美術館 関次課長 推薦